初めてプレスリリースを書く方必見!今回は5分で理解するための簡潔版です。
あれもこれも最初から盛り込むのは大変。プレスリリースの書き方を、うまく書くコツ・方法、メディアに受け入れられるポイントなど、そもそもプレスリリースとはどんなものなのかなど、基本の”キ”を項目ごとにまとめました。
テンプレートもご用意していますので、参考にしてみてください。
プレスリリースとは?
プレスリリースとは企業とメディアを結ぶ最も基本的な手段です。企業として”開示すべき情報”(新商品や企業活動)を発信するためのツールがプレスリリースです。
1枚のプレスリリースをきっかけに製品・サービスが取り上げられ、数多くのマスコミでと紹介されることで、多くの反響を得ることも少なくありません。
多額の費用がかからない、無料でスタートできる情報発信方法として、多くの企業が活用しています。プレスリリース配信最大手の「PR TIMES」ではこれまで40,000社以上が登録、プレスリリースを配信しています。
混同されやすいニュースリリース、ニュースレターとは?
プレスリリース、ニュースリリース、ニュースレターを区別していない企業も多数ありますが、実は目的・活用方法が異なります。それぞれの違いについて理解することで、業務の効率や成果に差が出てきますので、ここで簡単に紹介しておきたいと思います。
ニュースリリースとの違い
ニュースリリースとはプレスリリースの元になるリリースです。
”プレス”リリースと”ニュース”リリースの違いは、誰に対してのリリースなのか、これにつきます。”プレス”リリースは文字通り報道関係者(=プレス)に適した文脈・切り口で情報発信することで、メディアを介して自社の情報を拡散させるためのもの。このプレスリリースに対して、”ニュース”リリースは、プレスに限らず広く自社のステークホルダーに対して情報を発信するためのリリースです。例えば、キャンペーンやイベントの開催情報、サービスの細かな仕様変更などメディアの求めるニュース性はないものの、ステークホルダーに対して伝えておくべき情報の発信などがこれにあたります。
プレスリリースの配信が一般化する中で、ニュースリリースとプレスリリースの境目がなくなってきています。ニュースの内容によっては、わざわざリリース化する必要がないものが配信されている様子など散見されます。PR・広報パーソンの時間は無限ではありません。対象のサイト・ランディングページをメルマガなどで必要なステークホルダーに共有するなど調整できると良いでしょう。
ニュースレターとの違い
ニュースレターとは、自社の最新情報や、業界トレンド、知見の共有を共有する手段です。メディア向けだけでなく、既存・新規のお客様や取引先各社へのツールとして活用することが可能です。
プレスリリースとニュースリリースの違いは、配信する内容です。プレスリリースの場合は企業として”開示すべき情報”(新商品や企業活動)、これに対してニュースレターはステークホルダーにとって”有益な情報”を共有します。メディア向けのニュースレターの場合、掲載に「◯◯領域でネタを探すときは□□さんに相談しよう」と思ってもらえるような記者の脳内シェアを獲得することを目的にすることが多いのではないでしょうか。ファクトブックでまとめた内容を切り分けて活用したり、業界の最新動向の要約などをすることでハードル低くスタートすることが可能です。
プレスリリースの書き方
どんなに有益で質の高い情報が書かれていたとしても、そのプレスリリース自体がメディア関係者の目に留まらなければ、取り上げてもらうことができません。また、文面に問題があって、伝えたい内容が全く伝わらない、これでは本末転倒です。書き方は難しいものではありませんので、大きな構成要素はこの5つに注目して作成しましょう。
1枚の紙面で必要な情報をしっかり網羅するためには、書き方を理解し、一定のルールに従って作成をすることが効果的です。それぞれの要素を詳しく紹介します。
要素 | 詳細 |
---|---|
タイトル | タイトルはプレスリリースで最も重要な要素です。 読み手はこのタイトルだけで読む読まないの判断をするほど。タイトルで魅力が伝わらない、何の内容かわからない、そんなプレスリリースは「読まれないプレスリリース」と言っても過言ではありません。 |
リード文 | プレスリリース全体の要約です。 書き方はシンプル、伝えたいことを2~3行に簡潔にまとめます。タイトルとこのリード文でプレスリリースの全体像がわかるように記載しましょう。本文はここで記載した内容の補足をするイメージです。 5W2H(Who:誰が ・ When:いつ ・ What:何を ・ Where:どこで ・ Why:どうして ・ How:どのように ・ How much:どのくらい)をおさえて簡潔にまとめることがポイントです。 |
画像 | 画像はリリースの内容を知るための重要な手段の1つです。 文字ではない視覚による情報量・インパクトは効果的です。また、配信したプレスリリースはその後メディアで紹介されることも少なくありません。その際に活用され、一般消費者の目に触れる要素です。ないがしろにせず選定しましょう。 |
本文 | タイトル・リード文の補足です。 スペースはありますが、長々と記載する必要ありません。簡潔に伝えるべきことに絞って記載しましょう。読み手のことを考えること。業界や自社特有の言葉や横文字は極力控えることが大切です。 |
連絡先 | せっかく素晴らしいプレスリリースの書き方が分かっても、連絡先の記載を忘れてしまっては意味がありません。興味を持ってくれたメディアがいつでも問い合わせできるよう、企業情報/問い合わせ先(社名/住所/電話番号/メールアドレス/担当者名)は必ず記載してください。 |
プレスリリースの書き方・ポイント
メディアには毎日数えきれないほどのプレスリリースが届きます。その中で自社のプレスリリースを取り上げてもらうのは簡単ではありません。
数あるプレスリリースの中からメディア関係者の目に留まり、読んでもらう、そして検討・決定と、選定の機会が何度も訪れます。ちょっとした書き方の工夫でプレスリリースの内容はグッとよくなります。ぜひ4つのポイントを意識してみましょう。プレスリリース配信サービス「PR TIMES」のランキングに入っているプレスリリースを参考にしてみても良いかもしれません。
それぞれの要素を詳しく紹介します。
ポイントその1:1リリース1テーマが鉄則
せっかくなのであれもこれも書きたい。一番ダメなパターンです。
1つのプレスリリースに2つ以上のテーマを入れてしまうと、何がニュースなのか、特徴的なのかが曖昧になってしまいます。例えば、新商品の紹介とイベントを一緒に伝えたい場合は、タイトル・リード文・本文では新商品紹介について言及し、2枚目以降の補足資料としてイベントに触れる、もしくは別々のリリースとして分けて配信することが得策です。
ポイントその2:タイトル・ビジュアル・リード文で勝負
多忙なメディア関係者にまず手にしてもらう。これが第一関門です。
みなさんがコンビニやスーパーで商品を手にする際、Webサイトでクリックする際どのようなことを意識してるでしょうか?タイトルやビジュアルで選んでませんか?プレスリリースも同様です。メディア関係者が自社に関係がある、かつニュース性があり取り上げたいなと思う情報を提供する必要があります。タイトルには数字・キーワードを盛り込むことが効果的です。
(1)具体的な数字
文字だけだとイメージがつきづらいことありませんか?数字が入っているとその商品やサービスの特徴や凄さをより具体的に理解することができます。例えば「◯◯でNo1」だったり、「入場者◯◯◯万人突破」だったり。
メディアの先には消費者がいます。消費者である私たちにその特徴を伝えるためにも、具体的な数字は欠かせない要素です。
(2)キーワード
一般消費者・世の中の関心ごとを取り上げるのがメディアです。キャッチーなワードや時事性の高い要素はやはり目につきます。例えば「SNSで話題」「◯活」「新社会人向け◯◯」など。私たちが気にしてしまうキーワードはメディアにとっても興味の高い要素です。
ニュースの切り口を考える際には、無料でダウンロードいただける「ニュース切り口のマンダラチャート」を使ってみてください。基本の型からまずはスタートし、慣れてきたらオリジナルの視点を追加してみましょう。
記事が見つかりませんでした。
ポイントその3:客観性のあるデータを盛り込む
プレスリリースは、嘘をついて取り上げてもらうための手段ではありません。事実を誇張する可能性のある形容詞や、一般常識ともいえるデータの安易な使用は避けましょう。
プレスリリースの効果が認知されることで、安易に「◯◯初」や「◯◯でNo.1」などの表現を使用していることも見かける機会が増えましたが、影響の範囲が広ければ広くなるほど、この事実性は曖昧です。公共機関が発信している数字など信頼性のあるデータと紐付けましょう。
ポイントその4:子供が読んでもわかるように書く
消費者に情報を届ける際に、視聴者が全くわからない単語や言い回しでは何も伝わりません。凝った文章や格調高い表現ではなく、子供でもわかるようにシンプルな文章・表現を意識しながら作成してください。
専門用語はわかりやすい表現に言い換える。どうしても専門用語を使う必要がある場合は注釈や補足が必要です。
テーマ別プレスリリースの書き方・テンプレート
新商品のプレスリリースの書き方は?導入実績や事例の場合は?など具体的なテーマが決まっている場合の参考資料として、テーマ別プレスリリースの書き方・テンプレートをまとめています。ぜひこちらも参考にしてみてください。
-
PRの教科書【プレスリリースのテンプレート】新商品リリースの書き方プレスリリースの内容は配信内容に合わせて変わるもの。今回は新商品についての書き方をお伝えします。 うまく書くコツ・方法、メディアに受け入れられるポイントなど、項目ごとにまとめました。そのまま活用していただけるテンプレートも用意しましたので…
-
PRの教科書導入実績・事例:プレスリリースの書き方・テンプレートプレスリリースの内容は配信内容に合わせて変わるもの。今回は”導入実績””活用事例”についての書き方をお伝えします。 BtoBではどんな企業に導入されているのか、どう活用されているかを伝えることがサービス利用のきっかけになることが少なくありません。…
プレスリリースを書いた後も大切
本記事ではプレスリリースの全体概要や書き方について説明してきました。
実際にプレスリリースを書く際には、基本のお作法やテンプレートを参考にしつつ、リリースを書く前に同業他社や、同テーマのリリースを参考にすると良いでしょう。PR TIMESの人気のプレスリリースを参考にすると、話題になっているプレスリリースのポイントを取り入れることができます。
もちろんプレスリリースは書いて終わりではありません。せっかく作ったリリースをより多くの方に目にして欲しいですが、どんな手段でプレスリリースを配信するかで、その効果は天と地の差。『3分でわかるプレスリリースの送り方』でも紹介していますが、 大きくは下記3つに分けることができます。
- プレスリリース配信サービスを活用する
- 記者クラブに投稿する
- メディアに直接送る
無料でプレスリリースを配信する方法も複数あります。適切な方法を理解して、プレスリリースの効果を最大化させましょう。