新卒でPR・広報への配属はある?チャレンジするには?

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新卒 広報

人気職種の1つ”PR・広報”。就職先として新卒からこの職種につきたいと考える方も多いのではないでしょうか?

新卒だとPR・広報に転職するハードルが高いのでは?と著者もよく相談を受けます。もちろん可能性がないわけではありませんし、新卒からPR・広報として活躍するPRパーソンも見かけます。今回はPRのどのようなステップで広報にキャリアチェンジできるのかをまとめてみました。

PR・広報は華やかな部分が目立ちますが、まさに営業と同じように、何度も何度も交渉し、断られ、やっと成果を勝ち取ることができる泥臭い仕事です。PR・広報として活躍する方のほとんどが、裏側で多大な努力をしています。PRとはどのような仕事なのかについても、これを機会にイメージしてみてください。

目次

新卒から広報への転職は可能?

新卒 広報

新卒から広報への転職は可能です。しかし、1企業で数十人と在籍する営業職などと異なり、PR・広報には大企業でも数名程度、スタートアップ・ベンチャーや中小企業だと1人かつ兼務であることも少なくなく、競争率の高い職種といえます。

特に日本型雇用の特徴上、広報としての採用ではなく、一般職としてジョブローテーションが前提になっています。企業規模の大きな会社では、PR・広報に配属されるのは”運”次第で限りなく難しいと考えるのが良いでしょう。

志望動機を振り返る際の視点
  • 就“職”の視点:職種としてのキャリアが大切な人。PR・広報になりたい人
  • 就“社”の視点:どんな企業で働くかが大切な人。働きたい会社がある人

まずはPR・広報になりどんなことをしたいのか?なぜPRパーソンになりたいのか?上記のように志望動機を振り返ってみましょう。

事業会社の広報に就くためには複数のキャリアパスがあります。意中の会社に新卒でチャレンジするのではなく、まずは企業のPR・広報領域をサポートするPR会社に入社する、NPOで広報の支援をする、PR養成講座に参加するなど、自らその可能性を増やし、チャレンジする方も可能です。

就“職”の視点でPR・広報の新卒就職を目指す方

どんな会社に入るかも大切だけれど、実現したいことや、自分の好きなことがPR・広報で実現できると考える方。

この視点でPR・広報を目指す方の場合、就“社”の視点に比べハードルを低く、PR・新卒からでも広報として一歩を踏み出すことが可能です。事業会社の他に、企業のPRを支援するPR会社や、広告代理店のPR部門など、就職先の選択肢が広がります。また、PR・広報は需要が年々高まっていることから、基礎知識をつけ、活躍が見込まれる人材になれば、その後新たな業界やポジション活躍するPRパーソンを見かける機会が増えました。

職種としてのPR・広報に興味があるようでしたら、事業会社・PR会社など幅広く話を聞き、自身にあった選択肢を検討してはいかがでしょうか。

就“社”の視点でPR・広報の新卒就職を目指す方

PR・広報で働きたいけど、働きたい会社だからこそ、そこにチャレンジしたいと考える方。

この視点でPR・広報を目指す方の場合、働きたい会社に飛び込んでチャレンジするか、他社でスキルを磨き、広報職の募集が出たタイミングでチャレンジするかの選択肢があります。ただし、前述のように、日本型雇用の特徴上ジョブローテーションが前提になっているため、新卒からの配属は非常にハードルが高いチャレンジです。PR+好きな会社どちらも実現したい場合は、少し回り道しても良いかもしれません。もちろん、入りたい会社に入ったことで、そこでどんな業務をするのかの優先順位が変わり、広報ではなく別の職種で活躍する方もたくさんいますので、一度飛び込んでみるのも1つの選択です。

PRとは?

広報 転職

新卒からPR・広報になれるの可能性についてイメージがついたら、PRとは何かを理解し、活動のイメージを膨らませましょう。

PRとは、「大衆の、公衆の」を意味する”Public”と、「関係、交渉」の”Relations”の頭文字を取った略語です。組織と組織をとりまくパブリックの間の、相互に利益のある関係を築く「戦略的コミュニケーションのプロセス」「思考」であり、混同されるような「情報発信すること”だけ”」がPRではありません国際PR協会によるPRの定義からも日本国内で使われている「PR」がねじ曲がって伝わっていることがわかるはずです。

パブリックリレーションズは、信頼のおける、倫理的なコミュニケーション手法を通し、 組織と組織をとりまくパブリックとの間に、関係と利益を築くため、意思決定の管理を実践することである

Public relations is a decision-making management practice tasked with building relationships and interests between organisations and their publics based on the delivery of information through trusted and ethical communication methods.(IPRA,Oct. 2019)

国際PR協会(IPRA:International Public Relations Association)によるPRの定義

もちろんメディアを介した情報発信はPRの重要な役割の1つですが、「組織と組織をとりまくパブリック」すなわちステークホルダー(企業・行政・NPO等の利害と行動に直接・間接的な利害関係)との関係構築を進めていく活動が『Public Relations』なのです。

PR・広報についてはこちらでもご紹介しているので参考にしてみてください。

PRと混同されやすい”広報”とは?

PRとよく混同して語られる”広報”。実は、”広報”とは、”Public Relations”の機能・役割の1つ。”PR”と”広報”を使い分けている企業もあるため、把握しておきましょう。

広報が語られる際は、“情報発信”による関係の構築に特化した活動を指すことが多いようです。情報発信の方法は1つではなく、様々な手法でおこないます「プレスリリース」や、記者会見などの「イベント」、「SNS」や「サイト・ホームページ」を使った情報発信もこれに当たります。

企業やサービスイメージを適切に理解してもらう、情報発信の全体像を統合して伝えていく、これを推進するスペシャリストが『広報』です。

PR・広報の仕事とは?

PR・広報は華やかに見える部分が取り上げられますが、様々なステークホルダーとの関係を作る仕事です。まさに営業と同じように、何度も何度も交渉し、断られ、やっと成果を勝ち取ることができる泥臭い仕事です。今回は、未経験・第二新卒から広報への転職する際に知っておきたい、PR・広報とはどのようなものかについても詳しくご紹介しようと思います。

ステークホルダー(企業・行政・NPO等の利害と行動に直接・間接的な利害関係)との関係構築を進めていくために、さまざまな方法を用いて活動するのがPRの仕事。多くの企業ではメディアリレーションズ(メディアとの関係構築)や、社内向けの広報活動を担うことが多くなると思います。社内外の広報活動は以下の通りです。

社外向けの広報活動

今回は未経験から広報に転職する際に関わることの多い、メディアリレーションズについて紹介します。メディアリレーションズとは、メディアを介した情報発信(パブリシティ)活動です。よくPRや広報の仕事としてイメージされるのはこの活動でしょうか。

1枚のプレスリリースをきっかけに製品・サービスが取り上げられ、数多くのマスコミでと紹介されることで、多くの反響を得ることも少なくありません。「プレスリリース」をはじめ、メディアに直接訪問する「メディアキャラバン」や、「記者会見」など、さまざまな手法を用いてメディアにアプローチしていきます。

自社の事業や企業情報を、取り上げてもらいたい番組・新聞の文脈に編集し、提案することで、情報発信力のある第三者(メディア)から消費者に対して、自社の想いを届ける役割です。

ここで取り上げたメディアリレーションズの他に、採用候補者に対しての広報活動”採用広報”や、政府・自治体や業界団体、NPOとの良好な関係を築いていく活動”パブリック・アフェアーズ”なども、社外向けのPR活動として把握しておくと良いでしょう。

社内向けの広報活動

企業活動を進める上で最も重要な担い手”従業員”。お互いの価値観をすり合わせ、従業員との良好な関係を構築することための広報活動です。

企業理念・ビジョン、経営方針など、組織の価値観に対する理解の醸成を進めること、またそのための組織土台を作ることです。「社内広報」「インターナルコミュニケーション」など社内向けのコミュニケーション活動をおこないます。

新卒で広報職を目指すためのポイント

新卒 広報

新卒からPR・広報への転職、狭き門ではありますが、その可能性を少しでもあげるポイントをご紹介します。事業会社を目指すならどんな企業を探せばいいのか、事業会社以外にどのような選択肢があるのかを説明していきます。

PR・広報の新卒ポジション募集企業への応募

多くの企業がジョブローテンション制なので、広報専任職種の募集は非常に少ないのですが、募集されるパターンもあります。希少な募集ですので、倍率が高くなりがちですが、応募してみる価値はあるでしょう。ただし、求人の内容をきちんとチェックすることをお勧めします。中にはアシスタント業務が中心、かつスキルの習得スピードが遅くなってしまいがちな業務を中心とした求人を見かけることも。自身がPR・広報になって何をしたいのかと認識を揃えた上で判断しましょう。

リクナビ・マイナビなどの新卒求人サイトを定期的にチェックして、見つけ次第応募してみてください。

スタートアップ・ベンチャーのPR・広報への応募

従業員数がまだまだ少なく、多くの従業員が兼務で活動しているスタートアップ・ベンチャーでは、営業や総務、マーケティングなどと兼務している広報担当者も少なくありません。広報部署自体がないため、未経験者の募集が大手企業に比べ多く見かけることができます。ただし、スピードの速いスタートアップでは、自身で主体的に役割を獲得しにいく必要がありますし、兼務する中でPR・広報の優先順位が他に比べ劣後することもあります、ハードですがその分やりがい・成長スピードが高い領域ですので、これを楽しめる方にはお勧めの選択肢です。

スタートアップやベンチャーでは広報と経営の距離が近く、PR・広報についての需要性を高く理解している方が多いのも特徴です。

PR会社・広告代理店のPR部門への応募

事業会社の広報ではなく、企業のPRや広報を支援するPR会社や広告代理店のPR部門への入社も選択肢に入れてみてはどうでしょうか。複数の企業のPRを支援するため、常にPR業界の最新トレンドを理解しているPR会社や広告代理店は魅力的な選択肢の1つになるはずです。未経験や第二新卒を募集している企業も多々あります。PR会社は得意領域が企業によって異なるので、こちらの記事を参考にしてみてください。

また、さまざまな企業のPR支援をすることで、自身がどういった領域に興味を持っているのか、PRの中でもメディアとの関係構築に強みがあるのか、政府・自治体や業界団体、NPOとの良好な関係を築いていく活動に興味が強いのかなどを知ることができます。チャレンジを続けることでPRについての経験・スキルが身につくため、その後キャリアチェンジする際のハードルも下がります。

新卒から広報職になるための方法

PR・広報を新卒で志すなら、採用サイトを活用することになると思います。最近では新卒向けのエージェントも増えてきました。それぞれ特徴がありますので、利用しやすいものをピックアップしてみました。

それぞれメリット・デメリットがあります。どちらかだけで転職活動を進めるのではなく、どちらも活用することをおすすめします。

採用サイトでの広報新卒採用

企業サイトに採用ページを設けていることも少なくありませんが、1つ1つ探して応募するのは骨が折れます。さらにその中から広報職の募集だけを探すのは至難の業。簡単に探せる求人サイトを活用してみましょう。

Wantedly

広報 新卒
出典:wantedly

給料や待遇などの条件ではなく、やりがいや環境で求人者と求職者をマッチングする求人サイト「Wantedly」。登録する企業の属性が多様になってきましたが、比較的スタートアップやベンチャーが多く、広報の求人でも未経験者を積極募集しているものを多く目にすることができます。

気軽に会社の説明を聞く「カジュアル面談」を実施している企業も多いので、新卒・中途の募集限らず、まずは興味のある企業に話を聞きに行ってみるのもおすすめです。

リクナビ

広報 新卒

言わずもがな、日本最大手の求人サイト「リクナビ」。募集している企業規模もスタートアップから大企業まで幅広く、広報未経験者でも採用対象になる企業の求人を見つけることができます。

ここにしかない求人が非常に多いため、併用を前提に利用する方の多い求人サイトです。他のサービスと合わせて登録しておくと間違いないでしょう。

就職エージェントで広報新卒採用を目指す

広報職未経験者にとって、頼れる存在転職エージェント。転職エージェントに登録すれば、面接対策・応募書類の添削など手厚いサポートを受けられるため、転職活動にかける負担を減らすことができます。また応募する企業毎にどのような候補者を求めているのか詳細を把握しているため、自身との親和性についても事前に理解することができるメリットがあります。

マスメディアン

広報 転職 未経験
出典:マスメディアン

宣伝会議グループ「広告・Web・マスコミの転職はマスメディアン」は、宣伝会議、販促会議、ブレーン、広報会議などクリエイティブ・マーケティング関連の専門誌を発行し60年以上の歴史を持つ「宣伝会議」のグループ会社です。中途採用向けのサイトですが未経験者向けの求人も多数あります。未経験向けの求人であれば、新卒でも応募できるものもありますので、登録してみるのも良いかもしれません。

広報・広告・Web・マスコミ職種を専門に転職・就職を支援していおり、4万人を超える転職支援実績を誇る、広報未経験者とも親和性の高い転職・就職支援会社です。登録後に面談も実施ているため、未経験者であればどのような業界が良いのか、親和性の高い企業はどのようなところかなどアドバイスをしてもらうことも可能です。

新卒で広報職を掴み取るために

新卒から広報へ転職するハードルは決して低くありません。2〜3社うまくいかなかったとしても、チャレンジし続けることが大切です。PR・広報についての知識も蓄えつつ、自身の挑戦に勤しんでください。

皆様の成功を成功をお祈りしています。

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